作業やスポーツなど、動く時にかかる負担（メカニカルストレス：機械的・物理的な負担）はたとえ一度にかかる力は大きくない場合でも、継続すると、「痛める」原因になります。身体の回復するより早く、力がかかるためです。少しずつ状態が悪化し、それでも繰り返せば、最終的に、壊れてしまいます。
一方で、少しずつかかる負担は一回の負担は耐えられる範囲に収まることが多いので、「負担」として自覚しづらい面があります。動く時に起こるメカニカルストレスをコントロールすることで、無自覚に日常的に受ける負担を軽減します。

機械の部品と同じように、動くためには、物理的な「遊び」（隙間）が必ず必要です。身体には「遊び」を一定の範囲に保つような仕組みを持っていますが、様々な原因で、「遊び」が偏ってしまう場合があります。そうすると、「立て付けの悪い引き戸」のように、「引っかかって上手く動かない」という状態に近いことが起こってきます。特に、小さな関節で起こっていると、はっきりした原因がわからないまま「よく動かない」と感じる状態になってしまうことも珍しくありません。
小さな関節を含め、各関節の適合を適切な状態にしていくことで、動く時の効率を良くしていきます。

筋肉の緊張、特に身体の反射や反応で、無意識のままに起こる緊張は、自覚しづらく、コントロールが難しいことが多くあります。しかし、緊張が高まり過ぎると悪循環し、いわゆる「凝り」の状態を筋肉に起こしたり、頭痛などの神経症状につながることもあります。
身体の反射や反応を逆に利用することで、不必要な緊張の解放をしていきます。